カルロス・ゴーン逮捕事件について考えるブログ

一切の先入観を持たず、公平な立場でゴーン事件について考察するブログです。

第1回 カルロス・ゴーン逮捕

2018年11月19日、日産自動車会長カルロス・ゴーン、および同社代表取締役グレッグ・ケリーの二人は、金融商品取引法違反の容疑で東京地検特捜部によって逮捕された。

 

同日夜、同社社長兼CEOの西川廣人は記者会見を行い、その席上、社内調査の結果、ゴーンが2011年から15年までの5年間に約50億円の報酬を有価証券報告書に過少に記載していたこと、ゴーンが会社の投資資金と経費を不正に使用したこと、ゴーンとケリーの二人がこれらの不正に深く関わっていたことが明らかなった、と発表。

 

私がこのニュースを見たとき、ゴーンは脱税の容疑で逮捕されたのだと思った。ゴーンは納税額を減らすために、報酬を少なく記載させたのだろう、と。

 

それはそれとして、不可解に思ったのが、西川が記者会見で記者たちの質問に、ほとんどまともな回答をしなかったこと。記者たちは西川に、ゴーンがやったとされる不正の詳細について数々の質問を投げかけたが、西川はすべての質問に判で押したように「それは答えられない」とだけ答えつづけた。

 

50億円の過少記載について、ある記者が「日産の帳簿から50億円が消えたことになるが、帳簿上はどうなっていたのか?」と聞いても、それも答えられない、と言うだけ。ついにある女性記者が「何を聞いても『答えられない』としか返事がないのなら、何も質問ができなくなってしまいます」と言ったが、それでも西川は態度を変えず、記者会見はそのまま打ち切りとなった。

 

ゴーンとケリーが逮捕されたこの日は、多くの人にゴーンという大物経営者が逮捕された衝撃と、西川の、容疑の詳細に全く明らかにしようとしない姿勢に対する違和感を残して暮れていったのだった。